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愛の囁きを。

第5章 Aiba.





「雅紀、起きて
 叶汰が待ってるよ」


「…んん……
 あれ?愛里…?」


朝だよー、と言うと
近くにあった目覚ましを見る。


どうやら思っていた時間より
結構経っていたらしく、



「うっわ!ちょー寝てんじゃん俺!!」


と飛び起きた。
相変わらず起きるのは苦手みたい。




寝室から雅紀を連れ出し、リビングへ。




『パパ!』


トタトタと駆け寄る叶汰。
雅紀は嬉しそうに抱きつく叶汰に


「よぉし、ご飯食うか叶汰!」


『あいっ!』



遅く起きてきたくせに、
なんだか雅紀ペースなような…。
















「今日からしばらく帰り遅いからね」


「ほんと?」


「うん、収録とか撮影とかさ
 コンサートの準備も立て込んでて」


ごめんなあ、と叶汰の頭を撫でる。



アイドルの雅紀なんだ
仕方のないことだけれど。





『ぱぱぁ、あそぼー』



無邪気に笑う叶汰の笑顔を見ると
きゅぅっと締め付けられる。


「また明日。な?」


『…あーい。』





「コンサート、頑張ってね」







コンサートのチケット、
取れるかなあ。



今度こそは叶汰に見せてあげたい。
パパがかっこよく踊って歌う姿を…。






















 
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