第4章 Matsumoto.
『こんにちは、愛里ちゃん』
「...ふんっ。」
おねーさんなんか好きじゃない
私のおにーちゃん取ったんだもん。
おにーちゃんだって本当は
私の方が好きに決まってるんだから!
「愛里、あんまり困らせんな」
なんで怒られるの?
何も悪い事なんかしてないし、
私、別に何も....
「ごめんな、妹が...。
上に行こう。」
「おにーちゃっ...」
「愛里は部屋に来るなよ」
どうして?
なんで?
私の方がずっと一緒に居たのに
私の方がいっぱいおにーちゃん知ってる。
私の方が、
きっと好かれてるのに
おねーさんと比べられると、
いつも私が負けちゃう。
おにーちゃんと仲良くなって、
日が浅いくせに!!
「....ふぇっ...うぇぇん....」
もう、私のおにーちゃんじゃない...