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愛の囁きを。

第4章 Matsumoto.





リビングのソファーの上でうずくまり、
顔を伏せて泣いてると

扉がガチャっと開いた。



『あれ、愛里ちゃん!』


相葉にーちゃんが来た。
紙袋を片手に少し急いで来たみたい


キョロキョロ見渡しおにーちゃんが
居ないのを確認すると


『松潤は?』


と聞いてきた。
いま、ぜんぜん答えたくない事....


「おにーちゃんなら上だよ。
 おねーさんと仲良くお喋りだよ」


『そっかあ』



気の抜けた返事をして、
相葉にーちゃんは隣に座った。


紙袋が擦れてガサゴソと音が鳴る。



『寂しいんでしょ。
 おにーちゃん取られたもんね』


「....泥棒なの、おねーさん。
 勝手におにーちゃん取ったの...」


『ふふ。違うよ。
 おにーちゃんがおねーさんのとこ
 行っちゃったんだよ』


「...ええっ!?」



絶対そんなことないと確信していたが
今の言葉で呆気なく崩れ去る。


おにーちゃんがおねーさんを好きになったの?



『おねーさん優しいんだって。
 きっと愛里ちゃんと仲良くしたいって
 思ってると思うなぁ?』


「....。」




おにーちゃんが取られたのは悔しいけど



おにーちゃんがおねーさん好きになったなら
それなら仕方ないよね。


だって、
初めから負けてたの。おねーさんに。




「相葉にーちゃん大好き!!」



『あひゃひゃ。
 俺も大好きだぞっ!!!』




いつの日か分かる、
おにーちゃんの気持ち。





これは恋なのか、家族愛(笑)なのか。






小6の少女にはまだ分からない。






















彼女さんが帰ってから....



(相葉さん何やってんの)
(愛里ちゃんとイチャイチャ♡)
(愛里!!もう浮気か!?)
(おにーちゃんはもういい。)←笑
(お兄ちゃんフラれたね。
散々ほっとくからだよ、自業自得)
(うるせっ、相葉さん帰れ!
俺の妹に手ぇ出すなよ!!)
(ヤキモチですか、このシスコンめ)
(シスコンってなに?)
(あのねー((わーっ!!!黙れっ!!)
(とりあえずお兄ちゃんは
妹大好きのシスコンだったって事ね)
(だーからちげぇーっつうの!)







 
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