第4章 Matsumoto.
私は松本愛里。
大好きなおにーちゃんに、
なんと彼女ができた。
美人とか可愛いとか、
おにーちゃんはおねーさんを
必要以上に褒めたてる。
どこがいいのか、
私にはさっぱり分からない。
きっと、絶対、
私の方がおにーちゃんを幸せに出来るのに
「愛里、いい子にしろよ?
失礼な事したら許さねぇからな」
「....はぁい...」
おにーちゃんはいつもおねーさんばかり
私とは遊んでくれなくなった。
幼いといえど、
私はもう小6!
来年には中学生だというのに。
「よし!いい子だな!」
おにーちゃんはやっぱり
私を子ども扱いしてくる。