第2章 Ninomiya.
「に、のみやくん」
やましい事があるわけじゃない
だって私は断ったんだもの。
けど、なんかこういう状況となると揺らぐ
「ニノが渡してくれって言ったんじゃないか。」
翔さんもハッキリ答える
別に嘘じゃない
....と思う。
二宮くんは何を疑ってるの?
「ちょっと、手....」
「手?」
翔さんがチラッと手を見る
二宮くんの顔が歪む
そして先ほどより大きく、
「俺の彼女に手出す気なんですか!!?」
やっぱり怒った。
翔さんはキョトンとした顔で、
私もキョトンとした顔で、
二宮くんを見る。