第3章 Sakurai.
「ちょおっと!なにイチャついてんの!!」
ちょいと失礼、と間に入ったのは相葉くん
相変わらずモサモサしてんなぁ...、
(あ、髪型がですよ)
「いちゃ....?」
「相葉さん、なに勘違いしてくれてんの
ま、それはそれで良いんですけど」
「ダメだよ!
せめて楽屋でイチャつかなきゃ!!」
問題そこじゃないダロ!!!
やっぱり抜けてる、相葉くん。
楽屋訪問に来たんだから楽屋に行かなきゃ!
「ねぇねぇねぇねぇ、翔くんはっ?!」
「やーっぱ翔ちゃん目当てかぁ~!
ちくしょおー!!」
うぅっと嘆く相葉くん
そのわけが分からず慌てる私。
楽屋で、なんて言った相葉くんだけれど
今がいちばん楽屋で、ってとこ
恥ずかしいよ....。
「翔さん、まだ撮影中。
別の雑誌の表紙もまとめて撮るらしい」
「人気者なんだねぇ、ふへへっ。」
「だーからキモいって、笑い方」
私と翔くんは恋人同士ってわけじゃなくて、
だけど幼馴染みって訳でもない。
私の幼馴染みは智、
翔くんは友達、ただそれだけなんだけど。
私はそれ以上になりたくて
度々、楽屋を訪問したりしてるんだ。
「あのー、そこ邪魔なんすけど。
どいてくれます?」
わいわい騒いでる私達に声掛けてきたのは、
喋り方に特徴のある二宮くん。