第1章 大切な存在R18
「はは、ごめんごめん
忙しい俺にいつも合わせてくれて ありがとね」
『カカシさん…』
振り返り、向かい合うとカカシさんの顔を正面から見つめる
お風呂上がりの 私しか見れない、素顔の彼
大好きな、私の旦那様…
忍界対戦の時のように、常に命の危機に晒されている訳ではない
あの頃に比べれば私の心は穏やかだ
だから、わがままを言ってはいけないと…わかってる。
でもふと彼の優しさに、ほんの少しだけ甘えてみたくなって…ポツリと本心が溢れる。
『……でも本当は……少しだけ寂しい、です』
小さくそう言って顔を伏せ、彼の胸元に擦り寄るとぎゅっと抱き着いた
カカシさんは少し驚いた様子だったが、すぐに慰めるように私を優しく包み込んでくれた
大きくて暖かな手が、優しく頭を撫でてくれる
「…うん、俺も寂しい
…今日はずっとくっついててもいい?」
『……はい……』
顔を合わせて笑い合うと、また口付けて来たカカシさんと戯れのようなキスを交わし…私達はようやく 久し振りの夫婦水入らずの時間を大切に過ごすのだった。