第24章 まだ見ぬ未来へ
もうすぐナルト君が来るんだけど…
───まぁ、いっか…
その体勢のまま「どうぞ」とお握りを後ろへ渡せば、私を抱き締めたままの彼は口布を下げ…ホクホクと満足気にそれを食べ始めた
私もつい、旦那様がもぐもぐお握りを咀嚼する姿を幸せな気持ちで眺めてしまう
……やっぱり、この体勢で食べるんだ
『…美味しい、ですか?』
「うん。
君の作るご飯はホント、世界一」
「ん」と言って微かに触れ合う唇同士。
『…っ…』
「ん〜じゃ次は
…卵焼き、食べさせて?」
あ〜んと口を開け催促され、私はお箸で掴んだ卵焼きをドギマギしつつカカシさんの口元へと運ぶ
世界一だなんて、大袈裟だなぁ
───…でも、嬉しい
それにこうして美味しそうに食べてくれるカカシさんを見る事は、私の癒しでもある
ついうっとり見つめていると、その視線に気付かれてしまった
「ん?な〜に、その顔
……もしかして誘ってる?
でも、ほら、ここは火影室だから…
───…君、嫌でしょ?」
『え?い……嫌です…さっ、誘ってませんしっ!』
「ふふ…それは残念
ねぇ、ほら…じゃあ君も見てないでちゃんと食べなきゃ
何たって君、今は2人分の栄養が必要なんだから、ね?」
後ろから前にぐいっと伸びて来た手が、テーブルからお握りを1つ掴み「はい」と言って私の口元に差し出される。私はつい 戸惑いつつも口を開け、小さくそれに囓り付いた
今度は私が、咀嚼する口元を じぃと見つめられる番だ
「ん?
……美味しい?」
『…っ…』
途端に妖艶な目付きに変わる彼の瞳
とてもご飯を食べる時の顔とは思えない表情に…口に入ったものを呑み込めなくなる
そ、そうだ
そもそもここは火影室
里で最も崇高なこの場所でこんな風にイチャイチャしていて…果たして良いのだろうか?
…──だけど…
今まで見て来たどんな彼よりも、今のカカシさんは幸せそうで…
お腹に出来た掛け替えの無い命を、とても大切に思ってくれているのが伝わってくる
それだけで嬉しくて…もう何でもいいやと思えてしまうのだから、私も大概 タチが悪い