第23章 夢から醒める時R18(3人視点)
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サスケ『…っ…』
2人の気配に気付いた途端、思わず息を飲む
1人はカカシ…
…もう1人は…もう会うことすら叶わないと思っていた花だった…
カカシ『…やぁ、サスケ
…その顔、まさか花ちゃんがここへ来るとは思ってもみなかったって顔だね?
…10日も繋がれて、何か思うところはあったかい?』
サスケ『……』
カカシ『俺だってあんな事件の後、君の元へこの子を来させるなんて気が気がじゃなかったさ
…だけど…彼女がどうしても来たいって言うんだから、しょうがないよね
せめて1人では来ないよう付き添わせて貰ったよ』
…警戒してるんだから、おかしな真似はするな…と言うカカシの牽制か
当然だが、カカシの俺に対する信用など…もうほぼないに等しいのだろう…事、花に関しては…
確かに俺は…まだ花を愛している
狂おしい程手に入れたいと願ったその理由の検討は…こうして鎖で繋がれている内、思い至った
馬鹿らしくも…自分を見つめ直す時間だけは充分に与えられて…
拘っていたのは…彼女が俺を…変えてくれるのではないか…という俺の勝手な解釈で…
花さえ側に居てくれれば…自分は満たされると思い込んでいた
だが当然そんな訳がなく…花の気持ちが伴わねば…満たされることもない
そんな当たり前の事にすら…俺は自分で蓋をし…花を辱めた
サスケ『…花…何故来た…?
…正気とは…思えない…』
全ては間違いだったと…今では分かる
お前を傷つけ、後悔している…俺は、この上なく…身勝手だった…
サスケ『…何処までお人好しなんだ…お前は…
それとも…俺を罵りにでも…来たのか…?』
だが…例え切っ掛けは思い込みだったとしても…ここまで膨れ上がった気持ちなど、そう簡単に切り替えられるはずもなく…俺は未だに苦しいままだ…
彼女への罪は…俺を重く闇へと落としめる…
花『…サスケ君…』
気配を感じるだけで、俺はまだこんなにも彼女に焦がれる
花『…カカシさん、中に入ってもいいですか?』