第2章 色の術R18
私の答えは想像以上に彼を喜ばせる事に成功したらしい。
(…喜んでくれてる…)
こういうのは 私も嬉しい。
肌を合わせている時とは違う、甘い空気に包まれる
カカシさんの赤ちゃんか…
授かったら私達、
もっとずっと…家族らしくなれるのかもしれないな
「えっと…
じゃあこれからはたまに…その…子作りもしちゃっていい?」
子作り…つまり…中に…
『あ あの……は…はい…』
…そんな事聞かないで欲しい
さっきから恥ずかしい会話ばかりだ
でもこれって…
私の気持ちを確認するまでは
気を付けてくれてたってことなんだろうか?
私はこう言う事に疎いから
そんな事にも気付かなかったんだな
(…そっか…優しいな…カカシさん…)
「大好きな君が俺の子供産んでくれる日が来るなんて…夢みたいだよ」
チュッと唇にキスを落とされる
『はい。私も不思議な気持ちですけど…でもまだ出来てませんし、気が早いですよ』
「うん、でも…
出来てたら…いいなぁ…」
そう言いながら、少しだけソワソワしているカカシさんを見るとくすぐったい気持ちになる
彼に似た…でも私ともつながった小さな存在
不思議な感覚だけど早く授かりたいと思う
『ふふ…わたし、カカシさんの子供…沢山産みたいです』
「え?…うっわぁ…
そういうこと言われると仕事行きたくなくなっちゃうじゃない」
その言葉に、目を丸くする
『し、仕事はしなくちゃ…だめですよ』
「そう言えば、五代目からも言われてたよね?
…所帯を持って、励めって」
ぽぉっとしながら呟くカカシさんにギョッとする
『な、あ、あの…!
き、今日は…これ以上は、無理ですよ!
ご、ご飯食べて…早くお仕事の支度をして下さい』
「え〜、だってゆっくりしようって言ったのに…君がさ…」
『そ、それは…そうなんですけど…
も、もう、充分励んだ、というか…』
すると慌てふためいている私を見てぶっと豪快に吹き出した彼が、冗談だよとおでこを小突いた
軽い気持ちで掛けたこの色の術、実はカカシさんにちょっとした影響を与えているのだが…この時の私はまだ気付かなかった。