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NARUTO 夢(その後)

第21章 叶わない想いの行方





────…



「か、帰らないって…どういうつもりだよ、花姉ちゃん」


「まさかまた…術が…っ?」



慌てふためくナルト君とサクラちゃんを見て パックンが声を挙げる。



「こりゃいかん!ブルッ!
花を背負って早くサスケから離れるんじゃ!!

花、悪いが今のお前の言葉 拙者はまともに聞く事が出来ん!

カカシに無事お前を連れ帰るよう言われておる!」



ブルが私の身体を抱えようとするので、パックンを抱き締めながらも私は必死にそれを避けた。



『待って皆…っ!
私…っ…ちゃんとしてる!!

カカシさんの事も、ちゃんと覚えてるっ!!

でも、このまま帰ったら、サスケ君は…?

サスケ…君は…──っ?』



一体、どうなるの───…?


それに…──例え幻術の中とは言え、私はサスケ君と性的に"関係"を持ってしまった。そして微かだけどそれを覚えている。


カカシさんが…もし、それを知ったら…?



(嫌だ…───


知られたく、ない)



『…や…
…やだ…っ

嫌──…知、られたく、ない…っ』


「…っ…花…

何を言っている?
お前に非は一ミリもない

悪いのは…全て俺でっ…」



サスケ君がこちらへ強い視線を向けた。



『────以前…私が綱手様の命で、色の術の…修練を、した時…

習得は…してない…けど…覚えてるの

この術は…──術者に対する
"好意" がないと────対象は術に掛からない

……だからまずは、相手を誘惑する処からこの術は教えられる…──

技は、単に そこに拍車を掛ける、催淫剤…のような…もの…だって…』



思わず声が掠れてしまう


カカシさんとの修練では、主にそこを仕込まれた。だから強烈に覚えていた。


相手を誘惑し "色" に落としていく、その過程を…


そこがなければ、この術はそもそも意味すら持たないのだ。


実際 半月に及ぶ修練中、カカシさんとは関係を持つまでには至らなかった。



『つまり…──術に掛かってしまった私には…元々、サスケ君を想う気持ちが、あったって言う事で…わ、たし、は…』



捲し立てて言う私の剣幕に、その場にいる皆が、忍犬達までもが圧倒され、言葉を失った。



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