第20章 追跡とアジトR18(3人視点)
────…
「あ〜…悪いね、盛り上がってるところ…
言っとくけど、僕は止めたんだよ──でも香燐が…」
(……もう追い付いて来たのか)
俺は溜息を吐いて花の服の乱れを再度確認し、その身体を抱き起した。
花は欲情した顔を隠しもしないまま、中途半端に終わってしまった事に不満気な様子だ。
(──そんな顔を人に見せるな)
俺だってこれじゃ、終われない…
花の耳元に小さく囁く
「花…また後で、な」
そう言って再度顔を覗けば、頬を赤らめ でも未だ不満気に 彼女は目を伏せた。
────香燐の感知能力、か。
俺は花の姿が2人に極力見えない位置に立つ。
「…っ…サ、サ、サ、サスケェ?!!!!
なっなんて事してんだ!? お前…っ、ひっ、人前で!!」
「何って──…
見たら分かるでしょ?セックスだよ、セックス!気持ち良くなる、大人の遊び!
そこに無粋に入り込んだのは、僕らの方!
──…だから少し待てばって言ったでしょ?
未遂で終わっちゃったから、見てよ、サスケのあのブチギレそうな顔──…
ま、無理もないよな
このタイミングじゃ僕でもキレるよ」
「そ──っ、そんな顔で睨むなよ、サスケ
…つうか、な、何なんだよ!
────…そもそも、その女!!」
俺の背後を覗き込もうとする香燐を 冷たく一瞥する。
「お前らには関係のない事だ」
「お〜怖…っ!
つうかさ、愛の逃避行なんてサスケらしくもないことしてるよね
てか、そもそも君、女に興味あったんだ!」
こいつらは────相変わらずだな…
「何故付いて来た?何が望みだ?」
「それは…っ…お、お前が里に帰ってる事には気付いてたけど、会いにも来てくれないし…その──…
そしたら…お前のチャクラが一瞬凄い暴走して、そのまま里から猛スピードで離れていくのを感知して、さ…
何かあったって思って…ただ、
た、助けた、だけだ!
だ、だって、仲間だろ?
うちも、こいつも…──サスケの…」
「……」
仲間──…か…
助けられたのは確かに事実、だな。
ナルトを巻くのは1人じゃ厳しかった。
「ん?
────てかその女…、どっかで見たことあるな…」