第1章 マイマイ、アリス学園へ
「ちょっと蜜柑、あんた……」
「蛍、うちはもう誰かが苦しむの見とうない」
「蜜柑……」
「Zから1人でも多く危険から守るためや。マイマイさんを学園の外へ案内しよう」
「……分かったわ」
「マイマイさん、行きましょう」
「ありがとう、蜜柑ちゃんたち」
マイマイは蜜柑と蛍のあとについて行き、学園の出口へと北西の方角に進みました。
北西の方角に進むとき、大きな校舎が見えてきます。そこは、アリス学園高等部でした。その校舎を通り過ぎると、学園の出口が近いようです。
しかし、高等部の敷地を通過中、高等部の男子生徒2人が通せんぼうします。初等部教師の鳴海もいました。
「見つけたゾ、マイマイちゃん。あれ、蜜柑ちゃんたちも来てたんだ」
「鳴海先生、マイマイさんをアリス学園に勧誘してるいうの本当?」
と、蜜柑は鳴海のところに行きます。
「ああ、彼女には僕のアリスが効かなかったからね」
鳴海はマイマイにウインクをしていましたが、マイマイは慌てて鳴海から目をそらします。
「ということはマイマイさんは蜜柑と同じ無効化のアリス……?」
蛍が動揺した表情で言うと、マイマイはわけが分からないといった顔で、