第1章 壱ノ型
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『あ、夕立だ』
季節外れの夕立が運動場を濡らしていた
どうやらほとんどの生徒は下校したみたいで校舎の中は静かだった
夕立のせいで少し薄暗いし怖いのだが・・・
その時だ
『お姉さん。私の声が聞こえるかい?』
『・・・・へ?』
思わず振り向いてしまった。すると
『上弦の肆!?!!?!』
半『おや、見えるのかね?!私のことが?!聞こえるんだね私の声が』
ずるりとこちらへ近づいてくる
半『恨めしい恨めしい。あの小僧わしに、踵落としを喰らわせよって。恨めしい恨めしい』
あ、多分それ無一郎くんや
『えっと・・・』
半『この恨めしさどうしてくれよぉぉぉお』
『ぎゃぁぁぁぁぁあ!』
私は無我夢中で走った
途中で追ってきているか後ろを見たら
半『まぁてぇぇえ!!!!!!!小娘がぁぁぁあ』
いや青鬼並に怖い!同じ鬼だけどぉぉぉお
『踵落としなんて知らないし私は関係ないから!』
廊下を必死に走っていた。
やばい曲がり角?!
少しスピードを落として曲が、ろうとしたんだ
『え?』
あなたとぶつかるまでは