第4章 つみとばつ
ーーーーー····
むすぅ
「······」
カチャ
「珍しいね~··魔人でも怒るんだ(失礼)」
むすすぅ
「怒りますよ、だって···いや、やめときます」
「珍しい···」
ハァ··
「天音の左手の薬指が気になるんですよね」
がたたん!
「ちょっと何それ!?指輪!?」
「天音本人に聞いたら··「大切な人との思い出」って優しく言うから問い詰めませんでしたが、···おや?2人ともダメージ強すぎでしたか?」
『ダメージ強すぎる』
(大切な人との思い出····)
あの"罪と罰"の日に何かあったのは確か
(本人に聞いてみますか)
(天音くんも厄介な魔人に捕まったね··完全無欠の私がいるのに···でもあの時の天音の笑顔は···)
「···素敵だったな」