第9章 だったん
足跡も走り出す。
追いつかれたくない。
だだだだ··、ずべっ!
「いたっ···!」
思わず後ろを向いた。
そこにはフードを深く被った知らない···男性がいた。
「はぁ····はぁ···何で···逃げるの····」
(何を言ってるの!?···足を捻った?やばい···)
足を捻ったからか動けない。
ずりずり··。
「来たら刺すよ!!」
ナイフを突き出す。
「ナイフ···ナイフ··」
がしっ
「きゃっ!」
知らない人がナイフを取り上げる。
ぐっ···。
「····捕まえた··捕まえた···」
「離して!!····っ」
ーーー···怖い目にあったら私の名前を呼んで
「···っ··フェージャ!」