第1章 不機嫌の裏側〜爆豪勝己〜
差し出された手を取りながらはポツリポツリと呟く
「でも勝己は高校生で、私は年上で大人な対応をしなきゃって思ったら思わず出てて・・・・・っ」
手を取ると強く引っ張られて勝己の腕の中にいた
「が年の差云々で悩むなら悩ませねーようにする。だからもう会わねーとかメールしねーとかは言わないでくれ」
少しだけ震える腕にそっと手を置いた
「勝己も、もう会いたくないとかメールしたくないとか言わないでね?」
「んなわけねーだろ、どんだけお前に会いに行ったと思ってんだよ」
「へ?助けてくれた時に初めて会ったよね?」
「あっ・・・!あ〜・・・そうそう、助けた助けた」
「・・・・・何か変。」
不自然に早口だし、目線が合わない
「煩ぇっ!どーでもいいだろうっ!帰んぞっ!」
ぶっきらぼうに叫ぶと勝己は誤魔化すようにベリッと体を離して手を差し出してきた
これは・・・・手をつなげという事なのだろうか・・・・それにしても勝己の言葉が腑に落ちない
差し出された手と彼の顔をじとーっと見ながらはその場から動かなかった
じっと見つめられて居たたまれなくなったのか爆豪は怒鳴るように声を荒げた
「・・・ーあーそうだよっ!!ずっと前から知ってたんだよっ!たまたま学校の帰り道にこの店があって店ん中見たら、店のレジで笑ってるを見かけて一目惚れしたんだよっ!悪いかっ!」
ゼハゼハと肩で息をしながら一気に話し出すと だーーっ!と言いながら地団駄を踏んだ。その様子にはポカンとしながらお・・・落ち着いてとなだめ出す
「あの日、どーにかキッカケ作りたくてついて行ったんだよ」
「え〜・・・ストーカーじゃん・・・・」
「違ぇっ!結果的に車に轢かれなかったんだからいーじゃねーか!」
「・・・・勝己は私に一目惚れしてくれたの?」
「だからそう言ってんじゃねーか、何度も言わせんな。馬鹿か」
苦し紛れの悪態に思わず笑みが浮かんだ
「ふふっ・・!そんな言い方じゃ、告白に聞こえない」
「聞こえねーっていうかしてねーしな」
「は?」
しれっと答える様子には目を丸くする
言われてみればそうだ