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手を伸ばして ヒロアカ ハイキュー

第9章 君の匂い  HQ 日向翔陽



だからいつも顔の感情が変わらないからこそ、表情の変化はすぐにわかった

最近、楽しそうな話をすると少し口元が上がるし、笑っちゃう話をするとピクリと頬が揺れる

日に日に表情の変化を見せてくれるに日向は今日は何を話そうとウキウキしながら図書室へと通っていたのだ

「でも、私表情ないから…上手く笑ったりとか日向くんみたいに出来ないの」

「それなら俺が毎日話し掛けるからっ!一緒に話したら絶対に自然に笑えるよ」

必死になりすぎて敬語も忘れてしまう日向をはじっと見て無意識に笑みが出た

そのの表情を驚くように見ていた日向はの両手をガシッと握って嬉しそうに騒いだ

「先輩!先輩!今笑った!笑ったよ!」

「えっ…ウソ、笑えてた?変じゃない?」

ここが図書室なのも忘れて騒ぐ様子を咎めるのも忘れて聞き返すに日向はコクコクと頷きながらも
先に気が付いた日向は小さな声での両手をもう一度強くギュッと握って笑った

「変じゃない!寧ろ可愛くてビックリしたっ!」

日向のストレートな言葉に少しだけ頬が熱くなった

「私が笑えたのはきっと日向くんがずっと話してくれたお陰かもね」

きっとめげずに話し掛けてくれた日向だからこその表情も緩んだのかもしれない

「それじゃあっ、俺とこれからも練習しようっ!そしたら先輩沢山笑えるようになるかも!」

「…でも…。」

「俺が先輩の笑った顔がもっと見たいんだっ」

必死な日向の様子には照れ臭そうに頷いてそのまま俯いた

「…それじゃあ、勉強見てあげる」

「え?勉強?」

突然のの言葉に日向は首を傾げる

「そうしたら、図書室に来る理由が出来るでしょ」

つまりは勉強を理由にに会いに来てもいいという事だ

「そ…そんなのなくったって俺 先輩に会いに来るよ!寧ろ忘れてたっていうか…」

最初は勉強目的だったか今はと話すのが目的でそんなことはすっかり忘れていた



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