• テキストサイズ

手を伸ばして ヒロアカ ハイキュー

第9章 君の匂い  HQ 日向翔陽



カラカラと換気のために開けっぱなしの窓に手を掛けて閉めようとすると体育館から良く通る声が聞こえた

「影山ぁぁぁ!今日の俺はどうだったぁぁ!」

「踏む込むタイミングが悪いんだよボケぇぇ!」

「わかった!直す!」

はっきりとした彼の声が誰のものか分かるくらいに聞いていたのだと声のする体育館を見つめながら思う

暫くするとその声の主の日向とバレー部員がゾロゾロと出てきた

楽しそうに話す様子はバレーが好きなんだと伺える

ふと視線に気が付いたのか日向とバチっと目があった

その状況に日向はにかっと嬉しそうに笑った

「…っ!!」

日向の笑顔はいつも見ていたのに急に向けられたからは思わず勢い良く窓を閉めてシャッとカーテンを閉めてしまった

変に思われただろうか?嫌、それよりもどうして彼の声のする体育館に視線を落としていたのだろうか
は自分の行動がわからなくなってしまった


一方、勢い良く顔を隠された日向は一瞬ビックリしたがすぐに嬉しそうにニヘニヘと笑ってた

「うわっ、練習キツくてバカになったの?」

日向が後ろでニヘニヘと笑っている姿に怪訝そうな顔をしながら月島は「あっ、バカはいつもか」と鼻で笑った

そんな月島の言葉なんか耳に入らないくらいに日向は浮かれていた 終いにはスキップをし出す様子に澤村達がコソコソと耳打ちをしていた

「おい、今日の練習そんなにキツかったか?」

「いんや?別にいつも通りだべ?」

菅原そう澤村に囁かれて日向を見やるが明らかに何かおかしいと思ったのかグルンっと勢い良く向き直り

「ん~、知らないとこでもしかしたら日向なりにキツかったのかもな」

「そうか、明日はもう少し考えてやるか」

そんな会話をコソコソとされているとは気が付かず日向はどこからどうみても機嫌のよさげな変な人であった







/ 74ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp