第7章 独占という名の証〜相澤消太〜ホワイトデー編
「じゃぁ、相澤も嫌か?」
急に言われた恋人の名字にふとの手が止まる
「え?まさかぁ、消太さんの名字を嫌うわけないじゃないですか、寧ろ相澤先生なんて呼べる日がくるなんて・・・くふふ」
ぶんぶんと首を振りながら想像をしたのか、にへぇっと締まりのない顔をする
最初の頃は怖いなと思っていたが、付き合ってると不思議な事にその顔も可愛く見えてくる
相当ハマっているんだなと自分で自分に苦笑しながらも、ゴソゴソと片方の手でズボンのポケットを探る
「それならお前も相澤って呼ばれればいいじゃねぇか」
「んん?何を言ってるの?」
きょとんとした顔のの体をテーブルに向けさせ、自分のズボンから出した小さな箱を目の前に置く
「ホワイトデー」
「貰っていいの?開けていいんですか?」
呟かれて、嬉しそうに騒ぐにどうぞと言うように目配せをした
丁寧に包みを開けていくの顔が驚きとみるみる赤くなっていくのにそう時間はかからなかった
「しょっ・・・消太さんっ!これって」
「だから言っただろう、相澤って呼ばれればいいって」
プルプルと手を震わせながら手にしていたのは指輪のケース
「こ・・・こんな事なら色々呼び方考えるんじゃなかった」
ケースをじーっと見つめながらウルウルとする様子に笑みが出た
「それで?名字は嫌なんだっけ?」
意地悪そうな笑みを向けながら消太はに聞くと、思い切り首をブンブンと降った
「み・・・名字大好きっ!寧ろ呼んで下さい!?」
慌てて訂正する様子に笑いをこらえながらも、そっとの左の手を取る
「・・・・先生か?」
そう聞くとはもごもごと、だけど嬉しそうに呟いた
「相澤がいい」
「ん。俺もに相澤になって欲しいな」
そう言うと消太はの指にピッタリの指輪をそっと嵌めた