第6章 小さなお返し〜爆豪勝己編〜ホワイトデー編
ココアを飲んでいた爆豪に興奮気味に見せて来たのは今しがた爆豪から貰ったマシュマロの瓶
「あ?マシュマロだろ?それがどーした」
「違うのっ!マシュマロだけど違うマシュマロなのっ!ほらっピンクのハートのマシュマロっ!」
ほらほらっと指をさして見せて来たのは真っ白なマシュマロの中にポツンとあるピンクのハートのマシュマロ
それを嬉しそうに見せてくるに思い出したように口を開いた
「そういやぁ、当たりがあんだよ、ピンクのマシュマロ入ってたら幸せになんだと」
「えっ!じゃあ、私が貰っちゃったら爆豪くん幸せになれないじゃん」
「・・・・は?」
「こういうのは買った人がちゃんと持ってなきゃ!私は自分で買うから大丈夫っ!」
グイグイと瓶を突き返そうとするに爆豪は更にグイっとの手の中に瓶を押し込めた
「俺がわざわざ買って来たんだからお前のなんだよっ!」
「えぇっ!?」
ハッと気が付いた時には遅かった、思わず勢いで言ってしまったというような顔を見ては顔を赤くした
「ついでに言うとなぁ!そのマシュマロはお前が喜ぶかと思って俺が入れたんだよっ!返されたら意味ねーんだよっ!クソがっ!」
最後らへんは確実に照れ隠しだろう、ゼハゼハとまくし立てるように言うと、爆豪は一呼吸おいてゆっくりとカップを置いた
「チョコレート・・・・美味かったから」
「へ?もしかしてお返し?」
まさか爆豪から貰えると思ってなかったから思わずは目を丸くした
「他の奴らと違ってたから、舞い上がった」
「気が付いたの?」
「チョコの感想言い合ってたら俺だけ違ぇーし」
そう、最初は皆んなに同じブラウニーを作ってラッピングした。だけど爆豪くんのだけは夜中にこっそり起きてトリュフに入れ替えておいた
まさか あの爆豪くんがそんな感想なんて言い合うわけないと思って
「アイツら俺を囲んであーだこーだ言いやがってウゼェ・・・そん時気ぃついたんだよ、貰ったもんが違ぇって」
「そ・・・・それはその、ば・・・爆豪くんほらっボソボソしたの嫌いかなぁって」
あははと言い訳がましく言うけど、本人は全くをもって納得していないと言う顔をしていた