第6章 小さなお返し〜爆豪勝己編〜ホワイトデー編
大人しく待つこと数分で爆豪くんが何やらマグカップを2つ持って来た
「ほら、飲め」
「えっ?あの私お水で良かったんだよ?」
「俺のついでに入れてやったんだよ!これ飲んで今日は寝ろ!夜更かしすんなっ」
至極真っ当なことを怒りながら言う爆豪にはポカンとしながらもクスリと笑った
「うん、分かった。それじゃあ、頂きます」
言いながら受け取ったカップはほんのり温かくて甘い匂いがした
「わぁ、もしかしてこれココア?私、好きなの」
カップに注がれていたのは甘い匂いが鼻をくすぐるミルクココアだった
「たまたま俺が飲みたかったんだよ」
言いながら自分もどかりとの隣に座ると自分のカップに口を付けた
「あ?飲まねーのかよ」
ジロリと爆豪に見られて慌ててもカップに口を付ける
ふと今更ながらに思ったのだが何かココアに白い物体がプカプカと浮いている
「これって・・・マシュマロ?」
プカプカと少し溶けかけた形で浮いていたのはお菓子のマシュマロだろう
「あぁ、ココアにマシュマロ入れると美味いんだよ」
「確かにマシュマロがほんのり溶けて美味しい」
もう一口飲むとマシュマロの甘さとココアの甘さが混ざって美味しかった
「ココアってこういう飲み方もあったんだね、今度からマシュマロ入れてみよう」
「気にいったんかよ」
「もちろん、マシュマロ買いに行かなきゃ」
美味しそうに飲むの横で爆豪はゴソゴソとジャケットのポケットを漁った
「そんなに気に入ったんならやる」
「へっ?」
ずいっと出されたのはマシュマロが入っているガラスの瓶で、定番の真っ白なマシュマロがコロコロと入っていた
「え?でもこれ、爆豪くんのでしょう?悪いよ?」
「いいから!いるのかいらねぇのかどっちだ!」
「あ・・・ありがたく頂きますっ!」
あまりの迫力に思わずガシッと受け取ってしまった
「あの・・ありがとう」
「・・・おぅ」
受け取った瓶を見ているとふと1つだけ色が違うものが入っている事に気が付いた
は瓶を少し振ってその正体を見つけたときに思わず爆豪を揺すっていた
「!!!ねぇっ!見て見て爆豪くんっ!」