第6章 小さなお返し〜爆豪勝己編〜ホワイトデー編
「・・・・お前ホントにそれだけなんか?」
じーっと見つめる目にいたたまれない
こんな時に積極的な女の子であれば告白の1つでも口にしていたのであろう
だけど消極的なはその言葉を言える勇気はまだ持ち合わせていない
つつつーっとゆっくりと目線を彷徨わせながら「ソレダケデスヨ」とぎこちなく笑った
その様子に爆豪は答えを求める事なく立ち上がった
「だから、それは俺だけ違った分に手間賃だ、貰っとけ」
そう言いながらキッチンに向かおうとする爆豪をは慌てて引き止めた
「あっ!あのっ!遠慮なく貰っておく、ありがとう」
後ろ姿の爆豪に声を掛けるとに見えないが僅かに嬉しそうに笑った
その瞬間にくるっとこっちを向いて「・・・来年はもっと沢山食ってやってもいい」
ボソリと呟くと今度こそ本当にキッチンへと消えていった
残されたは聞こえた爆豪の言葉にみるみると赤くなっていった
「・・・へへっ食べてくれるんだ」
にやける顔を治すように顔をペチペチと叩くとカップに手をかけた
来年はチョコレートと一緒に自分の気持ちも頑張って伝えてみようかと気合いを入れる
「・・・甘い」
残ったココアを飲み干すとマシュマロの甘さと爆豪くんのほんの少しの甘さが溶けたような気がした
Fin