第2章 煩悩でしかない〜爆豪勝己〜お正月編
いきなりの言葉に頭がついていかない
「あ・・・・あの・・・・爆豪さん?」
「あ“?何で苗字読みなんだよ、ってか早く脱げ」
「いやいやいやいやっっ!意味わかんないしっ!いきなりどうした!?」
突然の勝己の発言にプチパニックだ
「は?年が明けてする事って言えばだろーが」
「ないないっ!そんな決まりないからっ」
「じゃぁ、今作った」
さらりと言いながら服を脱がそうとしてきたのでグググっと手でガードする
「何だよ、なんか不満でもあんのか」
「大ありだよっ!何でこんな・・・こんな雰囲気もへったくれもない」
ウゥッと顔を覆って床にヘタリ込むの姿に僅かにため息をついてを抱き上げる
「雰囲気なんて作りゃいいじゃねーか」
「そういう事じゃなくて、こう・・年が明けておめでとう〜ってわぁ〜ぎゅ〜のチューって・・・・」
「何だその擬音だらけの言葉は、小学生かっ」
「・・・っちがっ・・・・・・ん」
面白そうに笑う様子に抜け出そうと身をよじるが勝己にぎゅーっと抱きしめられるとそのまま掠めるようにキスされた
「・・・・雰囲気出たか?クソが」
ニヤニヤと笑う勝己に「最後の言葉がなかったらね」と思わず呆れたように失笑する
くるっと反転する景色にチラッとテレビを観た
「ねぇ、勝己は除夜の鐘聴いてた?」
「は?そりゃ、テレビついてたからな。最後まで聴いてたわ」
「除夜の鐘っていうのはね、1年で108出来る煩悩をお清めする為にあるのよ?」
「あ?何いきなりウンチクかましてんだよ、俺の事バカにしてんのか」
「違う違う、今テレビで除夜の鐘聴いてたなら108の煩悩はお清めされてきれ〜いな心になってそうなんだけど・・・」
ほらほらっとテレビを指差しながらどうにか気をそらそうとしているのか、のその必死な行動は勝己にとっては可愛い行動の何物でもない
「そうかぁ〜、なら俺はへの煩悩がすぐ出てくるから108じゃ足りねーな」
「んなっ、!!そんなことサラッと言うなっ!」
ゴソゴソと服に手を掛けようとする勝己の背中をベシベシと叩く
「そ・・そんなに私ばっかりの煩悩なんてあるわけないでしょっ」
必死で抵抗を試みるも、その様子を勝己は何か考えるように見下ろしていた