第1章 不機嫌の裏側〜爆豪勝己〜
〜後日談〜
カランカランと音がする
「あっ、いらっしゃ〜い。彼氏が来たよ?」
「ちょっ・・!!夢ちゃんやめてよっ!そんなこと言うの」
「だって本当の事じゃない、あ〜リア充滅びろっ」
あれから毎日のように勝己は私がバイトが終わるまでコーヒーを飲みながら待っててくれる
その光景が当たり前のようになってきていては密かに嬉しかった
「毎日毎日そのニヤけた変顔するのやめてよ、ほらコーヒー持って行って顔直してきて」
勝己の顔を見ると顔がにやけるみたいでシッシッと手で払われる
「はい、お待たせ・・」
「ブサイクな顔」
「か・・・勝己までそんな事言うっ!」
クックと笑いながら言われた言葉にシュンと項垂れる
「ばーか、じょうだ・・・「おーここにいたのか!爆豪!」
いきなり聞こえた声に同時に視線を向けると、勝己と同じ制服を着た男の子達が入って来た
「お前最近帰るの早ぇーなと思ってたらこんな所にいたのか」
「切島・・・・」
切島と呼ばれた男の子は勝己のクラスメイトなのだろうか、手を振りながらこちらに駆け寄ってくる
「言ってくれれば俺たちも行ったのによ〜水くさいじゃん?」
「1人で行きたかったんだよ」
嫌そうな顔をしながらもこちらに来ても嫌がらないのは気を許している証拠だろう
「あ・・・・じゃぁ、ごゆっくり」
友達が来たのならゆっくりと学校の話でもしたいだろうと声をかけて、そそくさと戻ろうかと思ったら
こっちに向かって来た切島君という子と後から続いてくる子とバチっと目が合った
「こ・・・こんにちは」
そのまま無言で通り過ぎるのもいたたまれなくて、挨拶をして笑うとなんだか目を丸くされてガシッと手を握られた
「っはえっ!?」
「お姉さんっ!俺っ切島鋭児郎って言います!お姉さんはお名前何ですか?」
「はいはいはいっっ!俺は上鳴電気です!年下は嫌いですか?」
いきなり手を掴まれたのも驚いたけど怒濤の質問に「え?え?」などと戸惑いながら今時の高校生は圧が強い!と思いながら困ったように勝気を見ると何かバチバチと両手から出てる!っていうか顔が般若みたいで怖いっ!
「いい加減手ぇ離せっ!切島っ殺すぞっ!」
「お前もっ!ずっとそのまんまでいるなっ!」
「「ヒィッ!!」」
あまりの怒りの声に同時にバッと手を離した