第4章 大人の情事
「あ、あの…信玄様?」
あんな態度取った後にお願いしずらい…
「ん?まだ何かあるのか?」
「あの…実は、私…医学を学んでいまして…。できればここでも勉強させていただけると…う、嬉しいのですが…」
「医学?へぇ。姫なのに勉学とは、君は本当に不思議で魅力的な子だなぁ」
おずおずと頭を下げてお願いした私に、ゆらりと褥から立ち上がり近づいてくる
あ……
近づいてくる信玄様の色香に、あてられたのか私は一歩も動けない
「では望みを叶えてあげる代償に君は俺に何をくれる…?」
そう言って顎を掬われ信玄様と目が合う
未だ熱の孕んだ瞳…
スローモーションにようにゆっくりと信玄様の顔が近づいて……
「信玄様!!!!」
「なんだ?幸…いいところだったのに」
幸村の声でパッと私を離すと、恨めしそうな顔を浮かべる
「あんま、ふざけんなよ!!」
「しかし姫も満更でもないようだったぞ…」
ニヤリと私を見て笑う信玄様にただ呆然とする私
き、キスされるかと…思った……
心臓が高鳴って全身に鼓動がこだまする