第3章 春日山城の友達
次から次へと煌びやか打掛けを着せては脱がしてゆく
私はすでに彼女たちの着せ替え人形状態
あーだこーだと言いながら最終的に彼女たちが選んだ着物は
綸子地、地白朱、肩裾雲柄亀甲匹田花模様の打掛け
オフホワイトのような白地に片方の肩袖から、対角線状に赤地で色つけされた亀甲やお花の模様が描かれていた
子供すぎず大人可愛い感じの打掛けだった
羽織ってみると、年齢より幼く見える私には確かによく似合っている
「乃々様! よくお似合いです!!」
「ほんと!可愛いらしい!!」
「殿方たちもさぞ驚かれますでしょう!!」
キャッキャッと声を上げて喜ぶ女中さんを見れば、彼女たちの満足いく仕上げになったのだろう。
「あ、ありがとうございます///」
みんなに褒めらて照れて顔が赤くなる
姫らしさのない私は女中さんたちと一気に距離が近づいた