第3章 春日山城の友達
ひとしきり笑い合った後、私は彼女と色々な話しをした
彼女は鈴ちゃんと言って、歳は17。
15の頃からお城に奉公に来ていて、とても可愛いらしい笑顔をする
「乃々様は不思議な姫様でございますね」
「え?そうかな?」
「はい。信長様の寵姫とされる姫様ですのに、何でしょうか?お人柄が、親しみやすいと申しますか…」
慎重に言葉を選んでくれてるけど、お姫様っぽくないって言ってるのが伝わる
「ふふ。お姫様っぽくないって?」
「いえっ!!そうではなくて!! なんというか、偉そうではないといいますか」
意地悪くいう私に、慌てて否定する鈴ちゃんの姿が可愛い
「いいのいいの。安土でもお姫様扱いされてなかったし、それに信長様の寵姫でもないし…。そもそも姫じゃないんだから、姫って設定に無理があるのよ…」
「せ、せってい?」
「あ。ごめんね。独り言だから気にしないでね」
「はぁ。」
ブツブツ文句を言う私に、鈴ちゃんは不思議そうに私を見つめた。