第27章 愛の言葉
「晃殿にとって乃々は、娘、同然。心配する気持ちもわかっているつもりだが、俺もやっと恋仲になった乃々を諦めるつもりはない。どうか乃々との仲を認めてほしい。」
真っ直ぐな気持ちを叔父さんにぶつける信玄様。
それが私を思ってのことだと思うと素直に嬉しい。
だけど…信玄様の話を聞く叔父さんの表情は硬いままで、その頑なな意思が伝わって私の心は不安が増してゆく
「君たちがそういう仲なのはわかるが、乃々が五百年前の世界に行くことを許すことはできない。」
叔父さんの言葉に、黙って耳を傾ける信玄様。