第2章 春日山城の人質
それから私は駕籠に乗せられ、拐われてから2〜3日経っていた…
途中、拐った男たちの途切れ途切れの会話に耳を澄ます
「…しん…さ…… 安土の連中が……」
「これで一矢報える……」
安土の連中……?一矢報えるってことは…
この人たち信長様の敵なんだ!
信長様……!
みんな……!!
敵に拐われたという事実に、経験のしたことのない恐怖と寂しさで涙が溢れる
私は駕籠に乗せられてる間、出された食べ物に一切、口を付けなかった
何が入ってるか分からないし、自分ができる精一杯の抵抗だったから