第2章 春日山城の人質
その問いかけに驚いて
顔を覆っていた手を外し、パッと信長様の方をみる
胸元をを見ると乱れた着物の合わせから、傷が少しだけ見えていた。
慌てて、胸元の乱れた着物を合わせる。
「これは…」
「これは?」
「手術…の跡です」
「しゅじゅつ?何だその、しゅじゅつとは?何の術だ???」
「心臓を患っていたので小さな頃にここを切って治ししたんです。」
術と聞いて怪訝な顔をする信長様に、傷跡に手を当て答える
「なんと?!貴様の時代は身体に刀を入れ心の臓まで治すのか?!」
いつも冷静な信長様が珍しく驚いて声をあげた
そっか…
この時代に生きてる信長様にとっては、心臓を手術するなんてとんでもないことだよね