第21章 二人の想いは一つに
「じゃあ、君の返事を聞こうか」
かっこよすぎて、ずるいよ……
胸がいっぱいになって、信玄様の望み通り、私は頷いた。
「…はい。戦が終わったら、あなたのもとに行きます」
「いい子だな、それでいい。乃々、よく聞け。三ツ者からの報せで、顕如が君を狙ってると聞いた。君が織田軍に戻る以上、俺は守ってやれない…」
信玄様が悔しそうに眉間に皺を寄せる
「それは、信長様も知っています。みんな、守ってくれているので大丈夫です。私も気をつけますので、安心して下さい」
心配かけないよう精一杯の笑顔を見せると