• テキストサイズ

貴方は私の半分〜イケメン戦国 武田信玄〜

第20章 貴方のもとへ




私は増え続ける怪我人を必死に手当てしていた
中には、もう私じゃ救えない…人も…その厳しい現実に今にも逃げ出したい気持ちをおさえ、自分のできることだけに集中する
あの時ことを思い出して……


薬なくなっちゃった
取ってこなきゃ

ブチッ

「きゃ…」


薬を取りに天幕へ戻ろうと歩き出した瞬間、私の草履の鼻緒が切れて転びそうになる


こんな時に切れるなんて…


草履を脱いで、懐にしまっていた手拭いを出すと一緒に櫛がポトリと落ちた

慌てて落ちた櫛を拾うと…

ザワッ……

どうしてか…無性に嫌な予感に襲われた


「…気のせいだよね」

自分に言い聞かせて、汚れを払って櫛をしまう

手拭いを裂いて鼻緒を手早く直すと、また天幕へ向かって歩きだした。


/ 686ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp