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貴方は私の半分〜イケメン戦国 武田信玄〜
第20章 貴方のもとへ
膠着した戦場で、信玄と謙信はひたすら刀を振るっていた。
敵兵を馬から叩き落とした信玄が、ふらりと体勢を崩す。
「……は……っ」
そのまま激しく咳こんで–––
「っ…信玄! この愚か者が……戦場で倒れるな!」
「ははっ、わりぃ。」
手のひらを鮮血に染め、信玄はなおも笑う。
「後衛へ行け。ここは俺ひとりで充分だ。勝手に死ぬなど許さんぞ」
作りものめいた謙信の顔に、抑えらきれなくなったように感情の波が走った。
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