第17章 隠された半月、半分の心
「この続きをするかしないかは君次第だ。願い通り……十秒待とうか。それで答えが出ないなら、もう待たない。君の…すべてを奪う」
……っん………
抗う間もなく、私の身体は押し倒され、首筋に唇が落とされた
その唇が私の首筋を這い上がって、私の耳を甘噛みする
「…っあぁ………」
初めて経験するその感覚に、全身に痺れが走った
…や……くすぐった……
「…乃々……一……ニ……三……」
耳元で、信玄様の吐息混じりの甘い声がする
その声が更に私の全身を熱くした
「……しん…げ…ん…さま…っ……」
縋るように呼ぶ私の声に、信玄様の顔が一瞬歪む
あぁ…このまま…この人と繋がれたら……
このまま…貴方に…抱かれたら…
貴方に…私を刻みこめたら……
「……七…八……」
耳元でささやいていた唇は、今度は私の鎖骨をついばむように口づける
身体も心も全身でこの人が欲しいと叫んでいる