第17章 隠された半月、半分の心
吐息が触れそうな距離まで信玄様の顔が近づいて……
「宣言しよう。帰って来たら、君の部屋に夜這いをかける」
「はいっ……?!」
よ…夜這い????
「じょ、冗談ですよねっ…?」
「本気だよ。でも、信じてくれないならそれはそれで構わない。」
顎を掬われ、信玄様の親指が唇をなぞる
あ……
その感覚に全身が一気に熱を帯びた
「さっきまで切なげな顔をしてたのに、今度は色っぽい顔になったな
君はいったい、魅力的な顔をいくつ持ってるんだ? 気になって、全部、暴いてしまいたくなる」