• テキストサイズ

貴方は私の半分〜イケメン戦国 武田信玄〜

第15章 歪な月、歪な関係


「情報を集め、駆け引きを行い、相手の心の中に領土を広げていき……最後には征服する
君は俺の領土に入り込んで、情報を手に入れたあとは、どうする気だ?」

「どうする…?」


「君に征服されるなら俺は本望だが――君には、俺に征服される覚悟があるのか」

「征服だなんて……。わ…私は…ただ、最初にここに連れて来られた時は、あなたを敵だと思って警戒してました…。でも…」

さっきの信玄様と違って…なんだか怖い……

「でも…?」

「…今は……ただの敵だとは思えなくなっています。だから…信玄様を…信じるために…少しでも知りたいと思って…ます」

精一杯、伝える声は震えていた


「……悪い子だ。そんな目で男を見るのは…良くない。手加減できなくなるだろう」

信玄様は一気に距離を詰めると、私の手首を掴んだ

「…や……」


「悪いな。俺は君よりも少し大人で、嘘つきなんだ」

そう笑うと、手首に唇を押し当てられる

「…っ!」

身体に甘い痺れが走る
皮膚の薄い部分をなぞるように唇は静かに滑り、艶めいた余韻を残して離れた。


/ 686ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp