• テキストサイズ

貴方は私の半分〜イケメン戦国 武田信玄〜

第11章 城下の逢瀬


「この場所から…あの町を見るのが好きなんだ。
人々がみな、活気に溢れ幸せそうで…
甲斐の国とも、少し似てるからかもしれないな…」

甲斐の国…

「信玄様の…国ですね…」

「あぁ…。今は織田の統治下に置かれてるがな……」

 そっか……信長様が勝ったから…



「信玄様の国は…どんな国だったんですか?」

「そうだな…」

少し目を細めて懐かしむように語る信玄様は、今はない故郷を思い出すように遠い目をしてる。


「海がなくてなー。でも河では魚がよくとれたよ。周りは山々に囲まれていたから、米の収穫が少なくて…
裕福な国ではなかったな。
しかしその分、みんなで力を合わせて俺についてきてくれた。」

『みんな』……その人たちは…信長様に負けたあと、どうしてしまったのだろう…

戦に敗れた国のその後の運命を考えると、軽率に聞いてしまったことを後悔した


自分の国を…大切にしている人たちを失くす気持ちは…どんな気持ちだったんだろう…

想像もつかないことに何も言えず黙り込む
/ 686ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp