第1章 甲斐の虎
城に戻ると、家臣たちが忙しそうに走り回っていた
なんだろう?何かあったのかな??
広間に向かうと信長様と家康、政宗、秀吉さん、三成君が集まっていた
キョロキョロと辺りを見回して、三成君の横に座る
「どうかしたの?なんだか慌ただしいけど?」
「ちょっとした諍(いさか)いがあってな。それを鎮めに行くことになった。」
「諍いって?」
秀吉さんの説明を聞いても、状況がよく分からない。
「えぇ。小さな国の大名がちょっと問題を起こしまして…」
三成君がやれやれと言った風に呟く。
「そうなんだ?
もし私に何かお手伝いできることがあれば何でも言ってね。」
居候だしこれくらい言っておかないとね
そんな形式的ばかりな返事をした私を見て、信長様が面白いことを思いついたと言わんばかりに上座から笑って言った
「ほぉう。では乃々よ。貴様は看護兵として俺と一緒に戦に出向くことにしろ」