第8章 未来への帰り道
「なんだ?童が三人集まって随分楽しそうだな。やぁ乃々。おはよう」
にっこり笑うその笑顔には、昨日のことなど気にした様子もない
余裕すら感じるその姿に、自分ばかり動揺してるのが悔しく感じてくる
「お、おはようございます」
「信玄様、実は乃々さんが…」
「佐助くん!余計なこと言わない!!!」
佐助くんが説明しようとするのを制止する
「ところで、幸。今日のおやつはどこだ?
『甘いもの食べないと死んじゃう病』が悪化しているようだ」
「ふざけんな。今日の朝餉の時にうるさいから、今日の分はもう渡したじゃないですか?」
「あれは、おかずだ」
「なんすか、それ。いい加減、甘いもの食い過ぎですよ」
幸村の言葉に真剣な顔で言い返す信玄様
おかず…?
信玄様と幸村の子供じみたやりとりを、ぽかんと見つめる
「信玄様は甘いものがお好きなんですか?」
なんだか意外…