第8章 未来への帰り道
「えっ?!嫌…あの…謙信様の刀で手を切ったから…それを少し手当てしてもらった…だけだよ」
「信玄様が……?」
佐助くんの質問に慌てふためく私を、幸村が疑わしい目を向ける
上から下まで値踏みするように私を見ると
「信長も、もの好きだけど、信玄様も見境いないな…」
と、ふっと笑う
「ちょ…ちょっと!!それどういう意味?!」
「別にそういう意味だけど」
「はっ??その意味を聞いてるんですけどっ?!」
「幸村…それは乃々さんに失礼だよ。乃々さんは特別美人じゃないかもしれないけど、とても魅力的な女性だよ。そもそも一定数、もの好きというのは存在して…」
私と幸村の言い争いに、佐助くんが口を挟けど
佐助くんの説明に幸村と顔を見合わせる
「佐助…それはさすがに…」
幸村が佐助くんの口を塞ぐ
「佐助くん!!!全然フォローになってないから!!!!」
三人で言い争いをしてると、そこに信玄様がやってきた