第7章 満月に浮雲
「こらこら。それではせっかくの月が見えないだろう。」
優しくしたり、からかってみたり…
もう疲れる…
信玄様の言葉も無視していると
「そうか……だったら乃々。俺の隣にきて一緒に月を眺めてくれるなら、どんな質問でも一つ答えてあげよう」
その言葉にピクッと私の身体が反応する
なんでも………?聞いていいの?
でも…信玄様の隣……
うーん…危険な香りしかしないなぁ…
ゆっくり振り向いて信玄様を見ると
笑って手を差し出された
「おいで大人の駆け引きを教えてあげよう」
「/////」
そんなキザな台詞も信玄様が言うと格好良い。
思わず紅くなってしまう
そんな言葉を言えるの今も昔も信玄様だろう
危険な香りはするけど…
無理強いはしないって言ってたし…
何より、信玄様を知る絶好のチャンスだ