第5章 火影様の企み
私とカカシさんは、くノ一修練を一時中断して、綱手様が待つ木の葉の里へと急いだ
「なんじゃ、お前ら
修練終了までにはまだ時間があるぞ
カカシ、ちゃんと1か月はみっちりと指導してやらないとダメだろう
……手取り足取りじゃぞ、ん?」
シレッと素知らぬ顔で私達2人を横目で見ながら、差し出される書類に印を押す手を止めることはない
「お礼を言った方がよろしいんですかね…5代目」
『カカシさん…』
私達の様子に、どうやら察したらしい綱手様の手が止まる
「ほう……
その様子じゃと、ようやっと収まるところに収まったか」
やっぱり、知ってらしたんだ
ニヤリと不敵に笑みを浮かべる綱手様を見て、彼女の企みであった事を確信する
「全く、手のかかる部下たちだ
礼はいいぞ
あと半月は約束通り2人で過ごせ
あ、それとな…なりたいのならば別だが、こうなった以上くノ一修練は別に終えずとも良いぞ、花
長らく休暇という休暇も、与えてなかったしな…これを機に、2人でゆっくり仲を温めたらどうだ?」