第21章 それぞれの道へ
「そうね。大切な妹だもの」
「寂しいなんて、思わせないから!」
必死になるチョロ松に、思わず吹き出すおそ松たち。
「だははは!そんな必死にならなくてもさ!!」
「うるさい!お前らばっかりさっさと嫁さん作りやがって!」
「あー、はいはい。悔しかったのねー」
「え………。もしかして私との結婚は、やけくそでだったんですか?」
見ればケイトが傷ついた顔をしていた。
「えっ?!そんなわけないじゃないか!ケイトはかわいいよ。離したくない」
「………よかった」
「全くだ。やけくそだと言われた日にゃ、焼き尽くしていたかも知れん」
「ちょ…!やめて、カラ松!」
「ふっ。冗談だ。まあ殴り飛ばすくらいはしたかもな」
「あは!僕も手伝うね!」
「お前に殴られたら、死んでしまうわ!!この馬鹿力!!」
その日は城に泊まることにしたおそ松たち。それぞれ夫婦一緒の部屋にしてもらった。
おそ松はトト子を抱きしめた。
「なぁに?」
「なぁー、抱かせてくれよー。エロいことしたいよー」
「……………。もう、しょうがないんだから。優しくしないと、一生抱かせないから」
「うわー、辛辣。でも分かった。約束する」
そう言ってトト子を横抱きにしてベッドに寝かせた。
「優しくすると誓うよ、俺だけのお姫様」
「………たまにそういうとこ、ズルい」
重なりあう2つの影は、やがて氷も溶けるような熱を帯びていく。
一方カラ松は○○と屋上にいた。
「星がきれいね」
「ああ。こんな素晴らしい景色を見れずにいたとはな。これもおそ松のおかげだ。あいつがいたから俺は旅をして、お前に出会えて、目を開いても物を焼き尽くさずに済むようになった。本当に感謝してるんだ」
「私もよ。カラぴに会えたのも呪いが解けたのも、おそ松くんがいたからよね」
「そうだな。なあ、○○。これから二人で、もっともっと幸せを重ねていこうな」
「うん!これからもよろしくね、カラぴ」
「こちらこそ、よろしく頼む」
二人は微笑み合って口付けを交わした。
十四松とポリアフは、一緒にお風呂に入っていた。
「じゅっし、傷だらけね」
「そうだよ。すごいでしょ?」
「この筋肉も……」
「すごいでしょ?」
「お兄ちゃんは地球を支えてるけど、じゅっしは何を支えるの?」