第21章 それぞれの道へ
「みんなに紹介しよう。俺の素晴らしい仲間たちと、妻の○○だ!」
「お兄ちゃん、お嫁さんまで見つけてきたの?!」
「ああ。それはディスティニー、運命だったのさ!」
「まあ、確かにそうだわな。カラ松だからこそ出会えたんだしな」
合いの手を入れるチョロ松。
「どういうことですか?」
チョロ松はケイトに、カラ松と○○のなれそめを話した。
「って訳だよ」
「へぇー!やっぱりお兄ちゃんは凄いね!」
「はっはーん!それほどでも…あるけどな!」
「他にもこういうことがあってね…」
今までの旅を振り返るかのように語るチョロ松。
「……そうだったんですか……。辛い想いをされたんですね」
ゼムアの話を聞いたケイトは、ポロポロと涙を流した。
「い、いや、君が悲しがることじゃないよ」
「だって、悲しいじゃないですか。せっかく再会したお兄さんを、ご自分の手で殺めなきゃならないなんて…!」
「でもね、兄は誇りある森エルフの王子として死ねたんだよ」
「……強いんですね、チョロ松さんって。素敵です」
「えっ?!そ、そうかな?!」
「はい!私、そういう男性が好きです」
「へっ?!す、すすす好き?!」
完全に声が裏返っている。そんな二人の様子をニヤニヤしながら眺めるおそ松たち。
「じゃ、じゃあ、つつつ付き合っちゃう?!」
「えっ?!いいんですか?!」
「う、うんうんうんうん!!」
「あいつ、むち打ちになるぞ」
「完全に舞い上がってるよね」
「あは!チョロ松兄さん、真っ赤っか!」
「湯が沸きそうだ」
「その湯で茶でも飲むか」
「いいね!」
チョロ松の頭に水が入った鍋を置く一松。
「ちょっと!何してるんだよ!邪魔しないでよ!」
「お兄ちゃんも、止めてよ!」
「湯が沸くかと思って」
そこへトト子が割って入った。
「ケイトちゃんだっけ?カラ松くんのこと、尊敬してるの?」
「はい、もちろん!」
「痛いのに?」
「確かにそういうところもありますけど、でも私を守る時の兄は、すっごくかっこいいんです」
「あ、それ私も思う。仲間を守る時のカラぴの背中は、いつもより大きく見えるもの」
「ふん!仲間を守るのは当然のことだ」
「でも、ご両親を死なせt」
「その話はしないでください!!」
声を張り上げるケイト。