第21章 それぞれの道へ
長老の葬儀を終えたおそ松たちは、精霊の街に戻った。
「ただいマーッスル!」
「おお、十四松!」
「お帰りなさい、十四松!」
「英雄のお戻りだ!」
タイタンとポリアフは十四松に駆け寄った。
「ポリアフ、帰ってきたよ!」
「うん!」
マスターがパンパンと手を叩く。
「はいはい!結婚式挙げる奴はどれくらいいるんだ?」
「はいはいはははーい!!」
「ふっ。俺たちもだぜ」
「ほーい!俺たちも!」
「俺とトド子も」
「おいおい、随分増えたな。まあいいか。よし、男はあっち、女はこっちだ」
それぞれ離ればなれになる結婚組。チョロ松は憮然としてそれを見ていた。
「まあ、そうむくれるな。お前にもきっといい嫁さんができるさ」
「むくれてないし!」
「はっはっは。そうかそうか」
しばらくして、まずは新郎たちから出てきた。
「おお、似合ってるじゃないか!」
白を基調とした燕尾服に襟と蝶ネクタイをそれぞれのイメージカラーで表現した出で立ちだ。
そしてさらに時間をおいて、
「お待たせしましたー!先ずは、ポリアフから!」
開けられたドアから出てきたポリアフは、淡い黄色のウエディングドレスに身を包んでいた。
「うわー!綺麗だよ、ポリアフ!」
「十四松…。ありがとう」
「お次はメデューサの○○!」
出てきた○○はカラ松の瞳の色と同じ、青いドレスをまとっていた。
「おお…!ビューティフルだ、マイハニー!」
「カラぴも素敵!」
「次、トト子ちゃーん!」
トト子はサーモンピンクのドレスだ。
「はぁあ!!かわいい!かわいいよ、トト子!!」
「そう、私はかわいいの!」
「最後はトド子ちゃーん!」
トド子は淡いピンクを基調として、紫のリボンでウエストを絞ったドレス。
「……ああ。似合うよ、トド子」
「うふっ。一松、あなたもね」
4組の新郎新婦が愛を誓い合う。
「僕、必ず幸せにするからね」
「うん!」
「俺は今すごく幸せだ。だがこれからまだまだ、幸せになれる自信がある」
「カラぴ。私もまだまだ幸せになれる!」
「トト子、幸せになろうな!」
「いきなり襲ったら、ボコるわよ?」
「トド子、俺のそばにいて」
「一松も、私の側にいてね」
暖かい拍手に包まれる酒場。
「ケツ毛燃えるわ、クソッタレ!!」