第4章 理性
『あ、あの、待ってください...!』
太宰に手を引かれながら、は声をあげた。
「何だい?」
『まだ、仕事残ってて...だから...』
連れて行って、何をするのか大体予想はついた。
「相変わらずだね、ちゃんは」
そう言うと、パッと手を離した。
「実を言うと、私も一緒に心中してくれる美人さんを探さないといけなくてね」
『そうですか、では...』
直ぐには、その場から離れようとする。
それを太宰が止めた。
『な、なんですか』
「治まってないんだろう?」
『そうですけど...』
自分のことより、仕事の方が大事だ。
ポートマフィアはの居場所だから。
「すぐに終わるから」
『……すぐって言いましたからね』
その言葉を信用しては太宰に頼った。