第10章 ただ、好きなだけ ※
「舞、見せて?」
「うん…」
ユキくんの腕が私の両腰を掴む。
そのまま片方の太ももの上に乗せられ、泡の中に隠れていた胸を初めてユキくんの目の前に晒した。
ツーッと重力に任せて、腹部に向かって伝っていく白い泡。
「すげ…綺麗…」
「そんなに見られると恥ずかし…」
体を傾けようとするけれど、ユキくんの手はそれを許してくれない。
「だーめ。もう俺の、だろ?」
「…うん」
膨らみに薄っすら貼り付いたままの泡に、ユキくんは息を吹きかける。
ふわりと舞い上がる小さな白が、花びらみたいに見えた。
「綺麗。可愛い。エロい。最っ高…」
「あ…っ、ん…」
胸に手を置いたユキくんが、そこを撫でていく。
始めはそっと優しく。
次第に何度も行き来して、撫で回すように。
合宿の夜、湖のほとりで控えめに乗せられたあんな触れ方とは全く違う。
私の胸は下から持ち上げられ、揉まれるほどに形が変わってゆく。
「すんげー柔らか…我慢効かねぇ…」
「んん…っ…」
ユキくんの唇は私の胸の頂に近づく。
何をされるのかがわかり、思わず声を上げた。
「あ、ダメだよ!泡!」
「大丈夫」
「大丈夫じゃないよ。口に入ったら体に悪いでしょ?」
「俺、頑丈だし」
「ダメ。今は触るだけ」
「こんな美味そうなのが目の前にあるのに…?」
私の肩に額をくっつけて、ガッカリした様子のユキくん。
「また後で…、あっ…」
舌の代わりに、指がてっぺんを摘んだ。
擦って、柔く抓って、指先で遊ばれる。
「うぅ、ん…」
「感じてんの?」
「はぁ…」
「かーわい…。声、もっと聞かせて?」
ユキくんの膝に乗せられた体がクルッと反転して、後から支えられる。
片手で胸の尖端を弄られ、もう片方の手は一番恥ずかしい場所に伸びる。
内ももの上を滑らせた指が辿り着いた先は…
「…っ!あ、や、待っ…」
「今は触るだけ、だったよな?ここも触っていいってことだろ?」
「んんっ…」
「こっち向いて?」
少し体を傾けてキスを受け止める。
お湯に浸かっているから程度はわからないけれど、ユキくんの触れる入り口は確実に潤いを帯びているはず。
体が震え、下腹部がじわりと熱く疼く。