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夢幻

第1章 壱







鎹鴉「カァァァッ煉獄杏寿郎死亡!煉獄杏寿郎死亡!カァァァッ上弦ノ参トノ格闘ノ末死亡ーッ!!!」






任務をもう少しで終えるという所で私の鎹鴉がけたましく鳴いている。頭が真っ白になっていく。
今、あの子はなんて言った?誰が、死んだって?






『し、はん…?』





嘘だ、絶対嘘だ。
師範が負けるはずない、尚も頭上で鳴く鴉の声は耳に届かない。
ぼんやりと思考に霞がかかっていく。
まだあと少し鬼の討伐をしなければいけないのに、体が固まってしまった。






鬼「急に動きが止まったなぁ!!喰らい尽くしてやる!」





ふと視界に鬼の姿を捉える。
お前達がいなければ、師範は死ななかった。
お前達さえいなければ、誰も傷つかず過ごせた。
お前達が、お前達が…人間から全てを奪ったんだ。
なのにのうのうと生きている、下劣な笑い声を上げ人を喰らい尚も生き続けている。







『嗚呼、煩わしい…』







燃えるように赤く染った日輪刀を強く握り締める。
すぅっと深く息を吸い込み、体制を構えた。
鬼はすぐ目の前に来ている。







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