第43章 未来
「謙信様は俺が何とか納得させたから大丈夫。」
「そうなんだ…。」
「ここからが重要だ。同盟を結ぶ方法だが、お互いから使者を立てて結ぶことになる。」
「使者ですか?誰が行くんですか?」
(私が呼ばれたって事は幸村が行くのかな?)
「弥生、君に頼みたい。」
(え?)
「私が使者…、ですか?」
「ああ。」
「何故ですか?私は武将でも何でもないのに。」
「織田側から指名がきた。」
「なんで私なんかに…。」
「弥生さん、恭華さんから文を預かってきた。」
「恭華、から?」
恭華とは全く連絡を取って無かった。
急いで文を読む。
懐かしい現代の文字だった。
弥生へ
久しぶり!元気だった?
重要な話があるから前置きはカットするね。
同盟の使者の件は聞いたかな?
実は、織田からの使者は私なの。
だから、勝手だけど弥生を指名させてもらったよ。
私は戦を止めたい。
武田・上杉との戦なんて大戦になるに決まってる。
沢山の血が流れてしまう。
その後に残るものなんて何もないでしょ?
だから、それを止めたいの。
弥生にもそれを一緒にして欲しい。
私達に出来る事はこれしか無いから一緒にやってくれないかな?
いいお返事待ってます。
恭華より